ブログ

2024年12月コアアップデートは「役立つページ」の順位上昇

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
202412コアアップデートKV

2024年12月13日に、Google公式より2024年12月のコアアップデート開始が告知され、SEO界隈では「11月のコアアップデートが終わったばかりなのにまたコアアップデート?」と話題になりました。コアアップデートの直近のスケジュールを見てみましょう。

◆2024年11月と12月コアアップデートのスケジュール

2024年11月コアアップデート(11月12日~12月6日)
2024年12月コアアップデート(12月13日~12月19日)

このように、コアアップデートの間隔が非常に短かったのです。通常のコアアップデートは、四半期に1回程度の頻度です。このような短い間隔でコアアップデートが実施されることは、過去にもありましたが、珍しいケースと言えます。この背景には、Googleの意向として検索結果の品質向上や検索意図への対応をより迅速に行う必要性があったのではないかと考えられます。

本日は、2024年12月のコアアップデートについて、筆者自身のSEO計測結果や、11月のコアアップデートと比較しながら解説しますので、最後まで記事をご覧ください。

11月12月のコアアップデートの変化を比較すると12月の方が圧倒的に「順位変動が大きい」

まずは、2024年11月と12月のコアアップデートの順位変動を比較してみます。下記の変動の度合いを示す検索結果のボラティリティをご覧ください。

◆2024年11月と12月のコアアップデートによる検索結果の変動度合い

2024年11月と12月のコアアップデートによる検索結果の変動度合い

引用元:Semrush Sensor

このボラティリティを見ると、赤枠の12月のコアアップデート青枠の11月コアアップデートと比べて明らかに変動度合いが大きいことがわかります。逆に11月は、コアアップデートとは思えないくらい順位変動が少なかったことがわかります

関連記事:2024年11月コアアップデートは「順位変動が少ない」のが特徴(SEOタイムズ)

では、12月のコアアップデートはどのような特徴があるのでしょうか?次に解説します。

2024年12月コアアップデートの特徴

それでは、12月のコアアップデートはどのような特徴があったのでしょうか?まずは、Google公式の発表を見てみましょう。

◆2024年12月のGoogleコアアップデートの告知

2024年12月のGoogleコアアップデートの告知

画像引用元:X|Google検索セントラル公式による12月のコアアップデート情報

このように、Googleは明確にコアアップデートの特徴を発表しておりません。また、11月のコアアップデートの後のすぐのコアアップデートということから、Googleのアルゴリズムを決定づけるコアシステムのアップデートにおいて、前回とは別のコアシステムのアップデートであったことが考えられます。

そして、12月のコアアップデートは、11月と比べて順位変動が大きかったこと踏まえると、以下のような特徴があったのではないかと筆者は考えます。

◆12月のコアアップデートの特徴(筆者の見解)

・役に立つコンテンツの露出を増やす
・SEOのためにだけに作られたコンテンツの露出を減らす

それを裏付ける順位変動のデータが、筆者が所有するアフィリエイトブログ記事のSEO順位変動にありました。SEOキーワードはマスキングしておりますが、下記の順位変動をご覧ください。

◆筆者のアフィリエイトブログ記事の順位変動

筆者のアフィリエイトブログ記事の順位変動

このように、12月のコアアップデート直後に順上昇をしております。この記事は、筆者の名前や会社を公開しておらず、いわゆる匿名アフィリエイトブログで50記事程度しかない弱小ドメインですが、このように順位上昇しました

この順位上昇したコンテンツは、筆者の会社のスタッフが、2018年に実際に婚活アプリを2ヶ月間利用した生々しい「リアル体験記」であり、

「どんな女性や男性が登録しているのか?」
「本当に異性と出会えるのか?」
「アプリではどんなトラブルが発生するのか?」

といった、多くの婚活ユーザーが、婚活アプリを試す前に知りたい、役立つリアル情報を全て赤裸々に公開したブログ記事です。

そのため。公開当初は、以下のようにSEO上位でありましたが、ブログを放置していたために、最新性が損なわれて、それとともにSEO順位を落として行きました。

◆婚活ブログが放置されたブログのため、SEO順位が下がった

放置した婚活ブログの順位変動

しかし、放置してリライトをしていないにも関わらず、ユーザーに役立つ情報ということが再評価され、2024年のコアアップデートで見事に順位が復活したのです。

このように、7年前のブログ記事であっても、Googleはしっかり再評価するようにアルゴリズムを調整してきているのです。ここで2023年5月にGoogleのDanny Sullivan(ダニー・サリバン)氏がXのSearch Liaisonアカウントを通じて、次のように発表した内容を紹介したいと思います。下記をご覧ください。

◆GoogleのDanny Sullivan氏のXでの発表内容

Danny Sullivan氏のXでの発表内容

引用元:X|GoogleのSearch Liaisonアカウント

過去のこのようなGoogleの発表から考察すると、筆者の12月のコアアップデートによってSEO順位が高まったコンテンツは、小さなコンテンツではあったのですが、「隠れた宝石」と見なされて順位上昇したのではないか?という仮説として、筆者は考えております。

つまり、Googleは今回のアップデートにおいて、ユーザーの役に立つコンテンツの露出を増やし、逆に、SEOのためだけに作られたコンテンツを減らすという、従来の方針に沿ったコアシステムの更新を行ったと思われます。

それでは、筆者の他のSEO記事の順位変動を見てみましょう。下記の記事はYMYL分野で、筆者の別の個人ブログであり、SEOキーワードは「クレジットカード決済 手数料 比較」のSEO順位の経過です。

◆筆者のブログ記事「クレジットカード決済 手数料 比較」の順位変動

「クレジットカード決済 手数料 比較」の順位変動

このように、先ほど紹介した婚活アフィリエイト記事と同じタイミングでSEO順位を伸ばしております。この記事は、個人ブログというドメインのパワーが非常に弱い中で、決済業界に詳しい筆者が、実際に決済代行会社に取材して作成したコンテンツの質が高い記事です。

これらのエビデンスは、筆者の数少ないSEO順位変動のデータであるため、12月のコアアップデートの特徴の全てを決定するものではありませんが、やはり今回のアップデートでは「隠れた宝石(ユーザーの役に立つコンテンツ)」の露出を増やすような特徴があったのではないかと筆者は考えております。

今後、コアアップデートが常態化する!

鈴木健一氏が運営する「海外SEO情報ブログ」に、以下の興味深い記事が掲載されていました。鈴木健一氏がスイスのチューリッヒで先週開催された「Search Central Live Zurich 2024」に参加した時に、Googleの社員がイベントで言及した“コアアップデートの将来の展望”についてです。以下に「海外SEO情報ブログ」の一部を引用させていだきます。

現在のように頻度が低く大規模なアップデートではなく、毎日コアアップデートを行うようにしたいと私たちは考えている(文字どおり毎日ではなく、より頻繁に小規模なアップデートを行うというニュアンス)。
すでに毎日多くの小規模なアップデートが行われており、これは、Google が継続的な改善を好むという考えに対応するものだ。

引用元:【December 2024 core update】Google、2か月連続のコア アップデート。将来はコア アップデートはリアルタイムになる?

このことからわかるのは、今後Googleの検索エンジンのコアアップデートは、現在のように四半期に1回程度の頻度で行われるのではなく、より小規模で毎日リアルタイムにコアアップデートを実施していく可能性があるということです。

では、毎日リアルタイムでコアアップデートが行われると、SEO対策をしている人にはどのような影響があるのでしょうか?筆者は以下のような影響があると考えます。

◆コアアップデートが毎日更新された場合の影響

・ほぼ毎日、大きめの変動がある
・コアアップデート毎にSEO対策ができない
・ドメイン貸しやドメイン変更などのSEO対策がやりにくくなる

つまり、SEOをハッキングするような手法は、今までであればコアアップデートの変化を見て対策ができていたのですが、毎日リアルタイムで変更する場合は、SEO対策の効果が見えにくくなるで、SEO対策がやりにくくなるのです。それこそ「ドメイン貸し」のようなドメインレベルでの対策は、効果が見にくくなるので、非常にやりにくくなるのではないでしょうか?

では、もし毎日リアルタイムにコアアップデートが実施されるようになった場合は、どのような対策をすればよいのでしょうか?最後に解説します。

今後のコアアップデート対策は「ユーザーのために役立つコンテンツを提供すること」だけを考える

今後のコアアップデート対策の答えはひとつです。Googleと同じ方向性を目指すこと、つまり「ユーザーのために役立つコンテンツを提供すること」だけです。

今のSEOは、企業ドメインのような、いわゆる強いドメインが優遇され、個人などの弱小ドメインの露出が難しいのは否めない事実ですが、筆者が所有する弱小の個人ドメインは、そのような中でも、部分的にSEO順位の上昇を果たしております。

そのため、質の高いコンテンツ作りを続ければ、厳しいSEO時代においても必ず希望はあります。「ユーザーのために役立つコンテンツを提供する」というと難しそうに感じるかもしれませんが、以下のような考えでコンテンツ作りに挑戦してみてください。

◆ユーザーのために役立つコンテンツを提供するとは、どのような事か?

・世の中に一切公開されていない情報やデータを紹介する
・独自の写真や図表を使う
・他のサイトを真似るのではなく独自の見解を示す

このようなアプローチでコンテンツを作成することで、必ずあなたのサイトも、Googleのアルゴリズムにおいて優遇されるようになるはずです。筆者とともに、あなたも一緒にSEO上位を目指して、良いコンテンツを作りましょう。

今回はここまでです。また機会があれば記事を紹介するので楽しみにおまちください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加