「自社のオウンドメディアを使ってSEO施策を行いたいが、外注でも成功するだろうか?」
「良い外注のライターはいるのだろうか?」
とSEOを目的としたオウンドメディアを立ち上げる際に、記事執筆外注を検討しているのではないでしょうか?
外注のライターでも、記事構成や方向性を担当者が決めてから、ライター依頼することで、ある程度の品質の記事を量産することができます。筆者のクライアントも外注だけで、月間10万PVのBtoBメディアを作ることに成功しました。
外注ライターに依頼する最大のメリットは、記事が短期間で量産できることですから、企業担当者であれば、オウンドメディアやコンテンツマーケティングを短期間で成果を出すことができますが、ライターはあなたの業界に詳しいわけではないので、ライター教育や、記事レビューをしっかり行って、品質を高める必要があります。
本日は、SEOで高い実績を出している筆者が、外部ライターを使って品質の高い記事を更新するための7つのステップで具体的に解説いたします。
外注を使ったSEO事例!10万PVを集めたBtoB事業者
下記を見てください。筆者のクライアントで外注だけでオウンドメディアを作成し、自社の事業関連のSEOを独占したことを示すSEO計測ツールの管理画面です。
◆BtoB事業者のSEO状況
キーワードは明かしておりませんが、業界のあらゆるキーワードでSEO1位を取得しおり、業界ナンバー1のブログとなっております。この事業者は、記事のほぼ全てを外注をライターで作っていますが、全行程を外注化しているわけではありません。下記をご覧ください。
◆事業者の担当者が行う作業
✔SEOキーワードの設計
✔ライターへの研修
✔記事の構成作成
✔記事のレビュー
✔記事の公開作業
◆外注
✔調査・取材
✔記事作成
このことからもわかるとおり、全てをライターに外注したわけではなく、キーワード設計や、記事の構成、そして、記事のレビューは自社担当者が行い、最も負荷のかかる記事作成を外注化したのです。とはいえ、担当者の仕事も多く、決して楽して成功したというわけではありません。
また、ライターは全て社内インターンの学生(5人)を使ったので、意欲は高いものの経験不足であるために、業界のことを徹底して教育するなど工夫しました。
実績があり、体制の整ったオウンドメディア構築やコンテンツマーケティングを生業としている会社があれば、全行程を外注しても成果をあげることができますが、費用が月額数十万円~数百万円と高くつくことと、ノウハウが社内に残らないデメリットもあるので、上記のように、記事を書かせること以外は、社内の担当者が行うのがベストと考えます。
外注ライターのメリットは記事本数を増やせること
まずは下記の表をご覧ください。
◆ライターと社員の比較
ライター | 社員 | |
---|---|---|
記事の質 | △ | 〇 |
社内負荷 | ◎ | × |
費用 | 安い | 0円 |
記事の更新頻度 | ◎ | △ |
この表をみてもらうとわかるとおり、記事の質は社内の事業を熟知している担当者に劣るものの、それ以外の項目では、ライターの方がメリットがあります。
しかし、SEOで一番重要な項目はやはり「記事の質」です。なぜなら記事の質が高くなければ、SEO順位がつきませんし、また昨今のGoogleのアルゴリズムでは質の低い記事にはマイナス要因になることもあるのです。
そのため、ライターを雇う場合は、完全にまかせるのではなく、記事の構成までは社員が準備し、記事の質の底上げを行う必要があります。そしてライターから記事が納品されれば、レビューを行う、記事の質を高める(下げない)とともに、ライター教育を行っていかなくてはなりません。
それでは、次に外注ライターを使って、SEOを独占するためのステップを解説いたします。
外注ライターを使って、SEOを独占するための7つのステップ
ステップ①SEOキーワード設計(社内担当者の役割)
SEOで上位を独占するには、好きなテーマや自社の強みではなく、ユーザーがどのような検索をおこなっているのか?キーワード設計を行う必要があります。キーワード設計においては、下記の無料のツールを使います。
◆キーワード設計で利用するツール
✔Googleキーワードプランナー
✔ラッコキーワード
キーワード設計のやり方については、下記の記事で徹底的に解説しているので、下記の記事も合わせてご覧ください。下記には筆者がSEOで上位独占してきた手法をそのまま解説しております。
ステップ②ライター教育(社内担当者の役割)
よほど実績のあるライターでもない限り、最初に時間をとってライター教育を行なわなくてはならないでしょう。ライターを使って教育させる要素は、下記のとおりです。
◆ライター研修の概要
✔事業内容・サービス・業界・競合について
✔記事の書き方について
✔記事のルールや禁止事項について
✔参考資料や書籍の提供
まず、自社の強みや業界でのポジショニングをライターに教えなくてはなりません。記事は自社の強みにばかりついては書きませんが、自社サービスをわかっていないと、記事の内容と自社の内容を絡めることができないからです。
記事の書き方については、まず社員が3~5記事は自分で書くべきです。ライターへのお手本となりますし、そもそも自分で記事を書いてみないと、ライター教育を実施することができないからです。
記事の書き方がわからないという方は、下記の記事を見てから、まずは記事を書いてみましょう。
記事のルールや、禁止事項は、下記のようなことが中心となります
◆ライターへのルールや禁止事項の例
✔競合他社の批判をしない
✔競合他社名を出さない
✔主張に対して根拠を明示すること
✔「です」「ます」調で書くこと※例えばです
✔PCの画面で3行書いたら、1行の余白を入れること
✔3000~5000文字以上書くこと
✔SEOタイトル28文字以内
✔タイトルには数字を含めること
✔同じ内容のことを繰り返さないこと
✔結論から書くこと
✔話し言葉を入れないこと
✔他のサイトからのコピペ禁止
上記の箇条書きを参考に、自社のライター用のルール・禁止事項のチェックリストのドキュメントを作成し、ライターが、提出前にライター自身がで自分でチェックしてから提出するスキームにすれば、記事の一定の質を保ち、また社内の社員の負荷を減らすことにもつながります。
ステップ③記事の構成作成(社内担当者の役割)
記事の質を保つためには、記事の構成までは、社内担当者が作るべきです。負荷がかかりますが、この点をしっかり行うことで、外注化してもSEOで順位のつくメディアをつくることができるからです。
記事の構成の作り方は、下記記事に紹介しております。
上記の参考記事でも紹介しておりますが、記事の構成作成は慣れてくると、そこまで時間のかかる作業ではなく、記事の書き方のテンプレートを理解すれば5~30分で行うことができます。
ステップ④記事作成依頼
ライターに下記事項を伝えて、記事執筆を依頼します。
①キーワード(テーマ)
②記事の構成
③記事への要望
④チェックリスト(ルール・禁止事項)
記事への要望は以下のように、具体的に書ければ、依頼を受けるライターも想像力がわきやすくなります。もし、カンタンな取材をライターに依頼する場合は、費用負担なども考慮しましょう。
ステップ⑤記事のレビュー
ライターから記事が上がってきたら、記事のレビューを行います。まず、チェックリストが守られているのか?を確認し、守られていなければ、ライターに戻します。その上で記事の品質の確認を行います。
✔同じような主張が繰り返されていないか?
✔検索しなくてもわかる当たり前のことを主張していないか?
✔記事を読んだ人が、その記事を見て行動できるか?
✔自分であれば、どのように書くか?
といった観点で記事を読んでみましょう。1度で上手くいくことなどあまりないので、何度かライターに原稿のやり取りを行いながら記事の品質を高めていきます。
ステップ⑥記事の公開
記事のチェックが終われば、WordPressなどのCMSで記事の公開準備を行います。このステップで誤字脱字を直し、アイキャッチとなる画像を入れて、記事を公開します。
もし、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNS企業アカウントがあれば、SNSで紹介して、一人でも多くの人に記事を見てもらう努力をしてください。
ステップ⑦リライト
記事公開後1年が過ぎ、SEOで上位獲得できたとしても、終わりではありません。なぜなら古い記事は内容が陳腐化してしまうために、どうしてもユーザーの支持を失い始めたり、競合のコンテンツにSEO順位で負けたりするようになります。SEO順位が下がってきたり、内容が陳腐化した記事はリライトをしましょう。
リライトのやり方については下記記事を参考にして、ライターに依頼してみてください。
リライトのやり方:SEOを再浮上させるためにプロが使う5つのリライト手法
外注ライターの3つの注意点
注意点①他のサイトからコピペをしてないかチェックする
悪質なライターの中には、他のサイトから文言をコピペして記事を納品する人がいます。これをやられると、まずSEOは上がりませんし、さらにコピー元に見つかると訴えられる可能性もあり、大きなリスクです。これを防止するには「コピペチェックツール」を使うしかありません。
筆者は有料の「ミエルカ」のコピペチェックツールを使っていますが、無料のツールも多数存在すうようなので、ライターを外注依頼するときは必須となります。
もし、コピペするライターがいたら、問答無用で契約打ち切りです。なぜならこんな悪質なことをするライターには改善の余地はないからです。
注意点②小説家を目指していたり、文章が得意な人はSEOライターに向いていない!
ライターを選考する上で、「元文学部」であったり、あるいは物書きを目指していたという方は、ライターの素養が向いてそうな気がしますが、筆者の経験だとSEOライターとしての向いていないケースがありました。
なぜなら、小説などの本のライティングとブログのライティングは全く別物だからです。下記の二つをご覧ください。これを見ると小説などのライティングと、ブログライティングは書き方の手法や求められるものが全く異なります。
◆小説などのライティング
使う単語や言い回しなど表現で世界観を演出。言葉で情景や人物の機微を表現。書かれていない行間や文字間にも、意味がある。
◆ブログのライティング
結論から主張し、根拠も解説。誰でもわかりやすい表現を選ぶ。書いたことが全てで、わかりにくい言い回しは不要。
つまり、小説は筆者の世界観や考え方を表現するために、あいまいな言い回しも使いますが、ブログはインターネットメディアであるために、離脱されないように結論から主張し、また根拠を示す必要があります。
そして最先端のAI技術が言語解析に使われているGoogleであっても、あいまいな表現は理解しづらく、小説家のような表現では目的のキーワードでSEO上位は難しいのです。
このため、小説家のような文章を書く、ライターはSEOを意識したブログライティングには向いていないのです。
逆にライターに向いている人は企業のマーケティング経験者で、短い時間で上司を理解させるためにプレゼン資料を簡潔にまとめるなど、ブログに必要なライティング要素を兼ね備えているのですが、そもそもマーケティング経験者の給与は高く、また上昇志向が強いことから、ライターになる人は稀です。
注意点③もし、良いライターを見つけたらすぐに報酬を上げて囲い込みをしよう!
もし、良いライターを見つけることができたら報酬を上げて、他の会社の案件を受けてしまわないように、ライターの囲い込みをしましょう。残念ながら良いライターや、相性の良いライターはなかなか見つかるものではありません。一度手放してしまえば、なかなか代わりを見つけるのが大変なのです。
外注以外で探すライター確保方法
外注で良いライターを確保するのは非常に難しいことです。まして、自社の業界について詳しいライターなどなかなかいるものではありません。ですからライターを確保する場合は、以下の3つのケースも検討してみてください。特に元社員の方が手伝ってくれるのなら、大きな戦力となるはずです。
①インターン生
②結婚して専業主婦になった元社員
③転職した元社員への副業依頼
インターン生は、社内の製品を覚えてもらうという研修を兼ねて文章を書かせるのもありですが、やはり学生なので、業界の経験については浅いところがあります。しかし、インターンにくる学生は好奇心が旺盛であり、ブログも楽しんで書いてくれます。
やはり、②と③の元社員は、業界経験もあり大きな戦力となります。現在主婦であるの元社員に対しては、育児などがあるため納期や仕事場所に対して融通を効かせると、参加してくれる方もおり、また元社員に対しては「副業」を打診してみましょう。
いずれも古巣からの依頼ですから、悪い気はしないはずです。ちなみに産休中の社員に仕事を依頼するのは、労基法に抵触するのでNGとなります。
SEO記事の外注化の費用目安は1万円から3万円
記事を外注化した場合の費用感ですがおおむね下記の範囲内になることが多いでしょう。
◆記事1本あたり
1~3万円
ライターの外注を考える時は、主に下記のルートから探すことになるでしょう。
◆ライターの探し方
①ライターを囲っている業者に依頼
②自社で募集する
③クラウドソーシングで探す
①のライター専門業者は、ライターの手配だけではなく、記事のディレクターが記事を取りまとめてしてくれるケースがあり、ディレクション費用がかかる分品質がある程度よくなります。費用をより安くしたいのなら②と③の方法を選びます。
③のクラウドソーシングを使えば1文字1円以下の安いライターを数多く確保することもでき、1記事数千円で依頼することも可能です。
しかし、そのような契約手法だと「意味のない文字数を増やすライティング」を行われることが多く、質の低い記事では、順位を高く保つことができません。安い金額のライターでは質が担保できないので、決して依頼すべきではありません。
なぜなら、2016年末に日本では、ライターにいい加減な記事を書かてSEOを独占したIT企業があり、大きな社会問題となりました。またGoogleもアルゴリズムに修正を加えたため、そのような記事が検索結果から消えることになったのです。
このような背景からも、外注ライターには1~3万円程度は予算として考え、ある程度の質の記事がかけるライターを探すべきです。
最初の3~5記事は自分で書こう!じゃないとライターに指導できない!
オウンドメディアを始めるなら、最初の3~5記事程度は、担当者自身で書いてみましょう。じゃないと、ライターから上がってきた、原稿の品質をチェックすることができないからです。
また、マーケティングやEC担当者でしたら、自分のスキルアップと捉えて、最初の記事は自分のライティング力でSEO上位を目指してみましょう。SEOで順位が付けば自身が付きますし、なによりその実績は、あなた自身のものです。
これから記事を書くという担当者は、まずは下記の記事を読んでライティングをマスターしましょう。
この記事の内容は動画でも解説しております!
弊社の公式YouTubeチャンネルでは、この記事の内容も解説しておりますので、是非ご覧ください。記事筆者の生の声で解説した動画です。もし、動画を気に入っていただけたら高評価、コメント、チャンネル登録をよろしくお願いいたします。